5年連続導入の理由とは?!「ビジネスパーソンにこそマインドフルネスを一つのスキルとして身につけてほしい」

5年連続導入の理由とは?!「ビジネスパーソンにこそマインドフルネスを一つのスキルとして身につけてほしい」

◆会社名:ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社
◆ご担当:取締役人事総本部長 島田由香様

◆企業概要:

世界約190ヶ国でブランドを展開し、毎日25億人以上に選ばれている世界最大級の消費財メーカー。代表的なブランドはラックス、ダヴ、アックス、リプトンなど。「サステイナビリティを暮らしの “あたりまえ” に」というパーパス(目的)の下、環境負荷を減らし、社会に貢献しながらビジネスを成長させることを目指している。日本法人の従業員数約500名。  

<実施概要>

5年前より、社員に学ぶ機会として手挙げ式のプログラムとして実施。
今年は、約3時間のマインドフルネスのワークショップを開催し、
一人でも多くの社員が触れる機会を提供。

加えて、ワークショップ後にトレーニングを継続したい方を対象に、
任意で継続コミュニティを準備し、日々のトレーニングをメンバー間で
サポートし合う仕組みを導入し、継続学習を支援。

Q:ライスボール社にマインドフルネストレーニングを依頼しようと思われたきっかけは何ですか?

A : 実は5・6年ぐらい前まで、トレーニングを内製して社員に伝えていてもなんとなくあまり響いていないのではないかと葛藤を感じていました。マインドフルネスだけでなく他のトレーニングや、それ以外の経営陣からのメッセージも同様です。

例えば、私がいつも話しているようなことも、全社員会議で外部のゲストスピーカーを呼んで話してもらったら「すごい!」ってなるんですよね。それってなぜだろう、と考えた時に気づいたのが、 “家族だから、身内だから”なんです。
息子も私の言うことなんて聞き流していますし、私も母からかかってくる電話を「はいはい」ってあしらってしまっていますから(笑)。母は結構良いこと言っているのですが、身内だと何となく “分かってるよ!”と思ってしまって聞かないのかもしれません。でも他の人に言われると「本当そうだよね」って思える。そのことに気がついた時に、手放すことができました。トレーニングの内製に躍起になるのではなく外部の専門家を呼んで話してもらおう、と決めたんです。

講師の清水ハン栄治さんも面白そうだし、ありのままで自由なところが良いなと思いました。きちんと学んで資格を取得されているだけでなく、自身の変化をきちんと捉えてアウトプットされているところや、されてきたご経験にも信頼が置けることが決め手になりました。

Q:それから年に1度、5年に渡り継続してくださっているのはなぜですか?

A:参加した社員が感じている変化から良いプログラムだとわかっているので。正直に言うともっと頻繁にやりたいと思っていますが、年に1回でも外部の専門家を招いてのトレーニングの機会があるのと無いのとでは全く違いますね。

Q:貴社でマインドフルネスを広める時の課題はありましたか?

A:ユニリーバという会社の中ですでにシェアできているものがあるので、抵抗感はあまりなかったように思いますね。世の中に良いことがしたい、製品を通じてサステイナブルな世界にしたいというような思いを前提としてる会社ですので。
ただ、こういう形の無いものを身に着けるトレーニングは受講する人が決まってきてしまうので、新たに興味を持ってもらう人を増やす、という点はいつも課題ですね。「自分の中を見る」とか「内省」という言葉ではなく、「自分を整えるスキルやセルフリーダーシップが身に付く」という伝え方をあえてしています。

Q:ビジネスパーソンとして興味を持ちやすいと思うのですが、島田さんが “自分の中身の状態を整えておくこと”の重要性に気づかれたのがいつ頃でしょうか?

A:幼少からそういうことに興味があるのかもしれません。物事の捉え方は特に母の影響が大きいと思います。
大学生の時の話ですが、友人を訪ねて北欧へ一人旅に出た時に、両親が初めてクレジットカードを持たせてくれたのですが、そのカードで散財してしまったのです。帰国してからものすごく怒られました。でも同時に「お金で済む話で良かった。あなたが事故に遭うのでは無いか。何かを無くして大変な思いをしているんじゃないか。と心配する “念”であなたのことを守っていたのよ。それを分かりなさい。」と言われたんです。その時に「いつも元気で無事でいられるのはそういうことなんだ。」とハッとしました。
また、かけられた一言によってすごく励まされたり、厳しい言葉を言われても愛があれば伝わったり、そういうことが感覚的に分かっていた部分はあると思います。だから、人のモチベーションにも興味があって今こういう仕事をしているんですよね。

だから、逆に見えているものが全てだという捉え方は疑問に思っていました。
学生時代、父に「ものごとは全て結果なんだ。」と言われて大喧嘩したこともありました。父の言ったことも理解はできますが、いまだに私はプロセスをすごく大切にしています。社会人になってからも、なぜ皆結果ばかりを追い求めるのだろう、なぜみんな自分ではない誰か違う人になって頑張ろうとするんだろう、と疑問に思っていましたね。

Q:先日の台風で電車が止まって駅で長蛇の列ができたことがニュースになっていました。「出社しなくて良い」とすぐに判断できなかったリーダーたちが沢山いたことが露呈し、あれもまさに、中身ではなく会社に行くという形に囚われている表れだと思います。
島田さんはどう思われましたか?

A : 皆が同じことをしないといけない訳では無いと思うので、本人がそれが幸せだと思っていて、出社したこと自体を良しとする会社があり、その方針を良いと自分が思っているのならそれで良いと思います。でも、自分の声を聞くということが大事だと思います。そのためには「それをすることは幸せですか?それ、意味ありますか?何の価値を出していますか?」と誰かが問いかけることが必要だと思います。それによって、心がザワッとして何か感じて、
本当の自分の心に気づくこと、違和感をキャッチできること、それが大事です。
そういう点で、リーダーからのメッセージはとても重要な問いかけの機会だと思います。

Q:昨日と同じことを何も考えずにやってしまっている、いわばオートパイロット状態になっている人も多いと思います。マインドフルネスはそのオートパイロット状態にメスを入れる手法とも言えると思うのですが、そのあたりはどう捉えていますか?

A : まさにその通りだと思います。意識せずに自分の意識を外側にばかり向けているという人が多いと思います。無意識の意識を外に向けてしまっている、ということです。
どこに意識を向けるのかを意識する、自分はなにを意識しているのかを意識する、それが最終的に自分を知ることになると思います。マインドフルネスは目を閉じて呼吸に意識を向けることで、視覚情報はなくなりますよね。それによって耳から入るものや、いつも意識していない呼吸、などに意識を向けて、体感覚を感じることから始められますね。
常にオートパイロット状態にならないようにするには時間がかかると思いますが、少なくとも「あなたの意識は今どこにありますか? “今ここ”にありますか?」と気づかせてもらうことが大切だと思います。

Q:最後に、ずばりビジネスパーソンにとってマインドフルネスは有効でしょうか?

A : はい。ビジネスパーソンにこそマインドフルネスを一つのスキルとして身につけて欲しいと思います。
パフォーマンスを上げたい、生産性を上げたい、リーダーシップを伸ばしたい、という目に見える地位財的なものを結果として得るためにも、実はマインドフルネスがすごく効果的なんですよね。練習することによって身についてくるし、いつでもどこでもできるようになる。

そしてマインドフルネスを身に着けることによって、自分の声を聞くようになって欲しいと思います。外にばかり目を向けて、本当に自分のしたいことをしていないとか、 “しきたり”とか “しがらみ”とか “忖度”とか・・・そういったものに縛られて、自分らしくあっていない、自分自身を出せていないという人が多い気がするんです。マインドフルネスを通じて自分の声を聞くとか自分を知るとか、ということができるようになると、もっと自分を大事にできるんじゃないかと思います。
ですから、マインドフルネスに関わっている人たちの意識や知恵を集めて、ビジネスパーソンの必須スキルとして一気に広めていけたらいいなと思います。
 

ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス株式会社 取締役人事総本部長 島田由香氏(写真左)、
株式会社RiceBall代表取締役谷口秀人(写真右)

(構成・文:松元 絢)

<受講者の声>

参加された方からは毎年ご好評いただいております。
2019年度は、マインドフルネスの一番の課題である「習慣化」に向けて、任意で継続の仕組みを利用いただき、下記のような感想をいただきました。

◆だんだん慣れてきたおかげか、(中略)昔に比べてpeaceが少しずつ維持できるようになった気がします。心が少しだけ満たされたと感じたので、いいかと思います。

◆瞑想時の落ち着きと集中力はその日の心の余裕と大きく関連しているような気が
していて、もし昼間が慌ただしかったら、結構その日の夜は雑念が多い気がします。
毎日心が穏やかであるように意識したいと思います!

◆体をほぐす→瞑想を短時間でセットでオフィスで実践する方法を開拓して
みようと思います

◆継続してやれている自分がなんか規則正しく、いいと思っただけです。
なんとなく、規則を守って生活することが大事じゃないかと最近思っています。

株式会社Rice Ballご紹介

◆社名の由来:
【おむすび】の如く
人、組織、日本の「元気」の源泉になりたい
人、組織、日本の「つながり」を強くしたい

◆ビジョン:
『自らの人生の主役として、自らの意思で選択し、受け入れ、未来につないでいる』人で溢れる世にする

◆事業領域
・人材育成・組織開発全般
・営業コンサルティング
・マインドフルネス研修・ジョブクラフティング研修の提供

◆取引先実績(一部)
・(株)船井総合研究所
・ユニリーバ・ジャパン(株)
・GEジャパン(株)
・ドコモCS(株)
・(株)リクルートジョブズ
・富士通ネットワークソリューションズ(株)
・ランスタッド(株)
・アウディジャパン(株)
(他・敬称略・順不同)